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院長コラム

2004-03-26

思春期を考える(2)

暑き日を海に入れたり最上川芭蕉

私の故郷、庄内地方の酒田は奥の細道のひとつです。夕方に港の見える公園に立つと、夕陽がちょうど最上川が海に入る水平線に落ちる時があります。真夏の暑い一日が終わり、最上川が花道になって、真っ赤に焼けた太陽が母なる海にゆっくりと穏やかに戻ります。多感な時期を酒田で過ごした人の共通の原風景かもしれません。

私にとって思春期というと、このように熱くたぎる心とエネルギー(太陽)をどのようにセルフコントロールするか(静かに海に帰る)というイメージがあります。

小学校時代は、友達と川や海で水遊びをして野原で駆け回る。中学時代は部活で太陽が落ちるまで動くことは多くの少年にとってごくあたりまえの生活であった。1965年頃からであろうか、川や海は汚れ始め遊び場でなくなった。野原も住宅地に変わり始めた。

1975年(昭和50年)頃から、子どもは塾などのお勉強の時間が増えた。親は労働時間が増えリストラも増えた。子どもの約半数が大学に進む時代である。子どもにとって神経症にならないためにどのような生育環境や、どのようなような養育者が適切で望ましいかということは、はっきりわかっていない。

しかし、いつの時代でも子どもは自分で身を守れないために、戦争や飢え、児童虐待やアルコール依存の養育者に受ける暴力まで、こころの外傷体験を受けやすい。また、離婚・再婚など子どもにとってストレスフルなことは大人と同じようにあります。

幼少期の色々な外傷体験を忘れて行く機制【幼児期健忘(フロイド)は嫌なこと・辛いことは早く忘れたいという心性】は誰にでも備わっている。それを忘れるだけではなく解決するには、親(養育者)子関係から新しい友人との間での競争や親友関係へ、そして自然やスポーツの中で自立する心と体力を育むという、思春期に必要な生活状況が必要であります。

しかし現在、そのような生活環境は望むべくもなくなっています。思春期から成年になるときに敷かれたレールを進むしかないという、友人から見て『おりこうさん』、大人から見て『よい子』の生活ではなく、自発性にあふれた生活をできるように新しい支援体制を用意されなければならないと思う。

少子高齢化社会の中で、高齢者には家族による介護だけではなく、社会的に介護が必要なことを多くの人が認めています。それは介護保険という形に実を結びました。

現在は、子どもは無防備であるがために児童虐待に対して緊急避難的にでも養育者から分離すべきである、ということは理解され始めました。

その後にどういう支援があるのだろうか。子どもや思春期に対しても、家族や学校に問題の押し付けをするだけでなく、教師を含めて心理関係者・技術者・スポーツ関連者など、社会全体で支援してゆく体制が必要だと思う。

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