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院長コラム

2007-04-07

鉄腕アトムの誕生日に寄せて 「Happy birthday to Astro boy!]

atom私たちの少年時代、昭和20年代、川や田んぼで水遊びをして花火や夜祭の松明の火遊びをして科学の面白さに出会い、鉄腕アトムを読んで科学のこころを身に付けるというのが定番であった。

アトムは子供を交通事故で亡くした父が、科学の力で再生した子供であった。父は姿形の成長しないアトムに見切りをつけた。アトムは父親に捨てられ、心が深く傷ついた。

しかし、科学の力を得て「強い父なる」お茶の水博士に助けられ、悪を倒し、人間を救い大活躍をしていく。

それは地球、人類を救うことによってみんなに愛され、アトムの心は癒されていくというストーリーで1960年代にアニメ化された。

アルプスの少女ハイジもまた親に捨てられ、おばに捨てられ、心の傷を負ったが、アルプスの大自然(アルルの森)と愛犬ヨゼフに癒される。自然を知り尽くした「強い父なる」おんじに助けられ成長していくことが、みんなに勇気と力を与えた。

このアトムとハイジの話を診療の現場で若い(30歳前後の)ストレス障害の人にすることがある。その動機は街角の片隅にあった古いジャズ喫茶に入ったことにある。

マスターに「ちょっと古い(60年代)がコルトレーンのジャイアント・ステップを聴いていいですか」といったら、少し酔っている青年から「コルトレーンは全然古くないッス」と答えてもらい、気分を良くした。

もう一つの理由は、アルプスの少女ハイジの話は、欧米か!ではないが、ハイジをハイダイと発音しロッテンマイヤーの名前を言うと、欧米の若者にも通じることを知人に聞いた。

話題のポイントは、心の傷を克服したハイジが家族とロッテンマイヤーに傷つき心因性の歩行障害に苦しむクララを励まし、叱咤し、突き放してクララを立ち直させる有名な場面である。

私の臨床経験では、このテーマを聞いて、「私はハイジになりたい」か「私は、(クララのように)まだハイジに出会っていない」という答えに分れる。

ここが精神的に立ち直るか、迷っているかの分岐点に見える。鉄腕アトムの話をすると、「強い力を持ち、いろいろな人に愛されるイメージとしてのアトム像」を持っている人が多い。しかしアトムは、親の勝手でロボットとしてつくられ、親の思い通りにならないと捨てられた。そのアトムが抱えている悲しみと孤独に思いを馳せるケースはほとんどない。

現在は、既に身近に里山の自然もなくなっている。鉄腕アトムの世界も今や2003年4月7日の誕生日の時代も過ぎて、限りなく現実のハイテクノロジーの都市空間に重なっている。

そして、今の若い人たちの心の悩みは「ハイジになりたい」か「まだハイジに出会っていない」というレベルではなくて、高度な技術を身にまとい、人類の平和と繁栄のために必死に生きて行く鉄腕アトムの悲しみと孤独に通じているような気がする。

その悲しみと孤独は千尋の谷より深いのかもしれない。

さあ、今夜は、コルトレーンのマイフェバリットスィングを聴きながら、「鉄腕アトム」を見直してみよう!勿論酒はカクサンのロックだなー!

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