特定医療法人社団 慈藻会 平松記念病院

011-561-0708

札幌市中央区南22条西14丁目1番20号map

時計 診療受付時間 mail お問い合わせ

文字サイズ

院長コラム

2015-08-27

院長メッセージ(26)少子長寿社会の変化に対応する(3)

child人口減少に向き合う。少子化は本当に困るのか?

昭和36年、国民皆保険法が成立した。その4月から、国民皆保険と国民皆年金が同時に施行された。 そして老後の生活には、年金を!病気になったら医療保険を!失業したら雇用保険を!仕事中に事故や災害にあったら労災保険を!介護を要するようになったら介護保険を!そして最低生活を守る生活保護法を!と整備されてきた。

今、何が問題か? 医療給付費(公的医療保険から病院やクリニック、調剤薬局などに支払われる医療費)は右肩上がりに増え続けている。高齢化と医療の高度化のために、政府は2011年度に約34兆円だった医療給付費が2025年度には約53兆円と想定している。医療費財源は増え続けていく。また少子化のために、社会保険料の支払う世代が減り続けている。 政府は、財源不足への対策として(1)経済成長をさせて、給与を上げて、保険料を増やすと同時に、(2)消費税を8%から10%に上げて,【社会保障・税一体改革】を進めようとしている。

その趣旨は「2025年までに、持続可能な社会保障制度の確立を図るために効率的かつ質の高い医療提供体制を作り、地域包括ケアシステムを作り、地域における医療及び介護の総合的な確保推進するため医療法、介護保険法等の整備を行う」というものである。 いずれにしても国民皆保険、皆年金を維持してほしいと思う。

一方で、少子長寿社会に対する人口問題に対する研究も進んでいる。その研究者の一人である速水融(はやみあきら)慶大名誉教授によれば 【日本ではここのところ、人口減少は国力低下を招くとして、非常に深刻な問題として捉えられています。・・・・2010年の国勢調査によれば、約1億2806万人・国立社会保障・人口問題研究所は、2030年に1億1662万人、2060年には8674万人まで減少するという予測を立てています。・・・・・しかし単純に「人口減少=悪」と言い切れるのでしょうか。人口が減ること自体は社会の近代化における自然な流れであって、それほど心配する必要はないということです。・・・・・

むしろ問題にすべきなのは日本の人口が明らかに過密状態にあるということです。・・・・・・ せめてヨーロッパ並みにゆったりと空間を使える方がいい。・・・・

日本の理想的な人口規模は、7000万人から8000万人程度ではないでしょうか。 いまや東京や大阪のような大都市では、夫婦共稼ぎでないと普通に生活をしていくこともできません。・・・・14世紀ペストが大流行したヨーロッパでは、イタリアを中心に大勢の死者がでましたが、この時期にまさにそのイタリアからルネッサンスが始まった。・・・・・・・

例えば江戸時代後半には人口も国土もほぼ一定に推移した状況で、世界に類を見ない文化の爛熟期を迎えました。絵草紙や浮世絵、江戸歌舞伎や人形浄瑠璃など数え上げたらきりがありません。藩校や寺子屋教育などが広がり、庶民の漢字識字率日本も一気に高まりました:日本の人口減少ちっとも怖くない文芸春秋9月特別号470頁】という。

この文章を読んで、目からうろこが落ちたようになった。今の人口が過密(過疎地も増えているが)であり、せめてヨーロッパ並みに空間を使える方がいいという考えは、現在の少子化社会の問題を解決する糸口になるのでは思った。

子供の数は減っていく。「ゆとり教育は終わり」学習量は増え続けている。中高大学の受験は厳しさを増す一方で、学習塾がない町村も少なからず生じている。代々木予備校が地方都市を廃止して、大都市での存続を決定した。

東京、大阪などの大都会では両親共稼ぎでないと暮らせない。しかし保育園へ入園させたい待機児童は多い。地方都市では家族手当や住居まで用意をして、子供のいる家族を呼んでいる。

文部科学省の管轄である幼稚園は、幼稚園教諭によって行われる3歳~就学前までの幼児教育機関である。厚生労働省の管轄である保育園は、保育士よって行われる乳幼児~就学前までの育成機関である。

現在、幼保一元化や幼保一体化などの政策で、保育園と幼稚園の共存、こども園、学童保育など子供への新しい対応が全国的進められ始めた。そもそも幼保一元化は1960年代過疎地に起きた保育園と幼稚園を人口の減少のために二つを財政的に維持できなくなったことに対する苦肉の政策であった。

しかし、今や国策として進められている。幼稚園教諭の保育士資格の取得への道が、保育士の幼稚園教諭の資格取得への道が平成32年度までに開かれている。当然、幼稚園教諭と保育士資格は、大学卒業時に資格試験を受験できるようになっている。

このまま、保育か教育かの議論が進めば、時代の変化で親を悩ませてきた三歳児神話(子供は三歳頃まで母親自身の手元で育てないとその子供に情緒不安定になりやすく知的発達が遅れる。)母乳育児論(乳幼児は、母乳で育てないと発達が遅れる。)は、見直されて行くと考えられる。

子どもは、大都会で育てるのがいいとか、田舎で育てるのがいいとか、子育ては、父母はいいとか、祖父母が参加する方がいいとか、保育園がいいとか、幼稚園がいいとか・・・・多くの議論がされている。 少子化社会は避けられないのであるから、今や新しい少子化社会を実現する過度期に来ているのかもしれない。そうあってほしいと切に思う。

特定医療法人社団 慈藻会 平松記念病院

〒064-8536
札幌市中央区南22条西14丁目1番20号

市電「中央図書館」駅より徒歩1分(駐車場あり)

TEL:011-561-0708(代)

FAX:011-552-5710

外来診療(精神科・心療内科)

9:0011:30
(8:50~受付)
13:0015:00 × × ×

※睡眠専門外来の新患は水曜日と金曜日の午前のみです。

※日曜日の診療は第2・4のみの診療となっております。

※土日診療は予約のある方のみの診療となっております。

※初診の方は予約制になっております

※休診:月曜午後、土曜午後、第2・4日曜午後、第1・3・5日曜終日、祝日

外来担当医表 睡眠外来担当医表