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院長コラム

2003-03-10

子どもは三歳までに親に恩返しをする。

長い間、子どもを産むか悩んでいたお母さんに子宝が恵まれた。かわいいと喜び、大きくなったらサッカー選手かな、音楽家かな、と話しかけていると、両親に「子どもは3才までに親に恩返しをするとたしなめられた。」と話してくれた。

小学校4年生で不登校をした子どもに悩み、うつ状態になって10年間外来に来ていたお父さんがいた。子どもが大学に入学して家を離れ、ようやく親離れ子離れが出来たとにっこり笑って話してくれた。外来にくる人に、学校に苦しむ子どもにどのように接するか悩んでいる親も多い。

どんな動物の子どもでも、生き残るために周囲に保護されるかわいさを持って生まれてくるという。人の子も3才ころまでに、ゴールデンコンビともいえる幸せな親子体験をしている。そしてかわいがられ(保護)、甘やかされて(依存)、はじめて他人の中でいきていく(自律)基礎を持つ。

しかし、子どもがその体験を記憶していることは稀であり、親も忙しさの中で甘美な幸せな体験を忘れていく。こころをゆたかにして、こころを癒すエネルギーの湧く泉はこの時期にあるのではないか。胎児期に母体から外に世界に出るまでに子宮の羊水が安心の源であったように。

幼稚園-学校は、子どもにとってはじめて金の籠から出て出会う小社会である。子どもから見たら、好奇心の広がる心躍る世界でもある。反面、小学校の3年生までは自分の力で自分の身を守ることはできない。こころも傷つき易い。どんな素直な子ども、反抗する子にとっても、どんな親にとっても、幼少時期の親子の共有したこころ温まる体験を自然の中で、寛いだ家庭の中で話し合うことが大切だ。

そんな些細な時だけが傷ついたこころを癒し、親子の信頼を回復させるだろう。そして学校でよく遊び、良く学び、それぞれ自律の旅に向かっていくエネルギーを生み出すことになる。

もし多忙さや勉強に目を奪われて、この小学生のこころを癒すときを見失うなら、子どもは元気を無くし文字通り心細くなり、非行、いじめ、不登校などの行動に走り易くなる。そして親も傷つく。

こころをゆたかにし、癒す力が3才ころまでの時間に眠っているとしたら、「3才までに親に恩返しをする」という故人の知恵は、子育てをする人には心掛けてもいい言葉ではなかろうか。

心理学者の河合隼雄は、不登校を「両親を困らせる、母のそばにいれる、好きなことができる」という意味で、3拍子そろった子どもの自己表現だという。これを「親に信用されたい、甘えたい、自律したい」という子どものサインと読み替えたら、子どものわがままではない。

むしろ誰もが避けて通れない親離れ、子離れという困難な課題のひとつとしてあるのではなかろうか。

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