特定医療法人社団 慈藻会 平松記念病院

011-561-0708

札幌市中央区南22条西14丁目1番20号map

時計 診療受付時間 mail お問い合わせ

文字サイズ

院長コラム

2003-10-01

駿ちゃん事件から子どものこころを考える

朝晩めっきり寒くなりまして、ストーブに火を入れようとしたら点火しない。店の人に電話したら、丁寧にマニュアルを電話で教えてくれました。しかし点火しません。「コンセントは入っていますか?」と悪魔のささやきのように店員の声が聞こえてきました。コンセントを入れたら当然のように着火しました。冬支度は早めにしましょう!

私にとって今年の印象に残ることは、阪神タイガースの優勝、異常気象、そして長崎の駿ちゃん事件ということになります。

事件は、新聞報道によると「12歳の子どもが孤立して、人恋しさに幼な子を連れ出し、駐車場の監視カメラに気が動転して屋上から突き落とした。駿ちゃんは命を落とした。」というものです。

平成になって生まれ育った少年は、一人っ子であること、両親が必ずしもうまくいってないこと、知的教育が厚くされていること、おりこうさんで「問題の少ない子」であること、友人が少ないこと、ゲーム世代であることが現代の平均的な子どものイメージであります。

おそらくこの少年は、ひどいいたずらをしたが駿ちゃんを殺す意志はなかったと思います。現場にたまたまあった監視カメラを発見して、自分のしていることの現実的な犯罪行為(してはいけないこと)に気づき、その対応に混乱して、反射的にリセットボタンを押すように駿ちゃんを屋上から突き落としたと想定されます。

生まれたときに既にパソコン、ケイタイ、ビデオ、DVDなど電子機器が身の回りにあふれていて、学校のお勉強も、喧嘩も、スポーツも、音楽も、旅行も、車の運転も、宇宙飛行も、そして殺人さえも電子機器を使って、初歩的なことから高度なことまでバーチャル体験できることになっています。ひとりで色々体験できるようになっています。子どものこころの発達過程は、昔からそんなに変化してないと思われます。

11歳までのこころの特性は、

(1)何事に対しても興味本位に繰り返すこと

(2)現実(リアリティー)と、思うこと(ファンタジー)とが同じものとして体験する

従って、具体的なことを反復し学習することに適していますので、現代における電子機器によるバーチャル体験は素晴らしい、好ましい、むしろ必要な体験でしょう。

12歳頃から大人の抽象能力、つまり成人の知能構造に達します。身体も喧嘩も「戦争」もできる体力を持ちます。こころと身体をコントロールする社会性を現実的に身につけ始めます。それは思春期という心と体の間に生じる「氷河のクレバス」「ブラックホール」とも言える「こころの暗い穴」に対峙することです。この思春期に入る前後に必要なことは、バーチャルな体験を自然との格闘との中で、人間関係のわずらわしさの中で、生かしていく事(TRY and ERROR)だと思う。

しかしこの30年、私たちは海や川や山の自然をなくしてきました。町から里山や空き地までなくしてきました。そして親戚付き合いも、地縁も失ってきました。そして放課後に校庭や公園で遊ぶ子は「落ちこぼれの子」というように、子どもから場所も時間も奪ってきました。

「文読む(勉強する)暇には、よく遊び(戸外で友達と遊ぼう)、遊びて体を鍛えよ」に戻したいものである。

特定医療法人社団 慈藻会 平松記念病院

〒064-8536
札幌市中央区南22条西14丁目1番20号

市電「中央図書館」駅より徒歩1分(駐車場あり)

TEL:011-561-0708(代)

FAX:011-552-5710

外来診療(精神科・心療内科)

9:0011:30
(8:50~受付)
x
13:0015:00 × × ×

※睡眠専門外来の新患は水曜日と金曜日の午前のみです。

※土日診療は予約のある方のみの診療となっております。

※初診の方は予約制になっております

※休診:月曜午後、土曜午後、日曜、祝日

外来担当医表 睡眠外来担当医表