rTMS療法とは
保険診療として認められた最新うつ病治療
反復経頭蓋磁気刺激療法：rTMS療法は、2019年6月より
保険診療として認められた、新しいうつ病の治療法です。
薬物療法で症状のコントロールが難しい患者さんにとって、
新たな治療の選択肢になります。
頭に密着させた専用の器具（NeuroStar TMS装置）を用いて、脳の特定の部位（前頭前野）の神経細胞を繰り返し刺激して、うつ病による症状を改善させる治療法です。磁気の刺激は脳神経の活動を変化させ、低下した脳機能を調整することで、うつ病の症状を改善する効果があると言われています。
治療対象・有効性・安全性
治療対象
次の項目に該当する18歳以上の方がrTMS療法の対象です。
実施には精神科専門の担当医師による診断が必要です。
- うつ病（大うつ病性障害）の診断を受けていること。※双極性障害は適応外
- 抗うつ薬による適切な薬物療法で十分な改善がえられていないこと。
- 中等度以上の抑うつ症状を示していること。
予測される有効性
rTMS療法によりすべてのうつ病が改善するわけではありませんし、効き方には個人差があります。うつ病患者さんの約30％は薬物療法では症状が改善しないと言われています。そのうちの3～4割が安全性の高いrTMS療法によって、抗うつ薬と同等の治療効果を示すと考えられています。
安全性
一般的な副作用としては、頭皮痛、不快感、頭痛などがありますが、どれも刺激中に認められ、刺激後も持続することはまれです。
留意すべき副作用としては、非常にまれにけいれん発作を誘発する可能性があります（0.1％未満）。これは抗うつ薬によるけいれん誘発の危険率（0.1～0.6％）と比較して、特別リスクが高いわけではありません。
留意すべき副作用としては、非常にまれにけいれん発作を誘発する可能性があります（0.1％未満）。これは抗うつ薬によるけいれん誘発の危険率（0.1～0.6％）と比較して、特別リスクが高いわけではありません。
rTMS療法の流れ
治療相談
かかりつけ主治医に当院でのrTMS治療についてご相談ください。
（主治医を介さずrTMS治療を施行することはいたしかねますのでご了承ください）
※当院通院中の方は主治医へご相談ください。
書類の郵送
適応の判断（書類）
（1）（2）の書類をもとに適応について判断し、ご本人および主治医にご連絡いたします。
rTMS専用外来の予約をしてください。
予約番号：011-561-0708
受付時間：平日9:00～17:00
適応の判断（診察）
当院のrTMS療法専門医の診察を受けていただき、適応の有無について判断いたします。
必要に応じ、薬物療法の調整や詳しい検査（脳波・CT・MRIなど）を施行することがあります。
入院・治療
治療前の特別な処置はありません。専用の椅子に座り、頭部に磁気刺激を与えます。
時間：約60分間／日（器具の取り付け～治療）
回数：月～金曜日まで週5回
期間：約6週間、30回が上限
治療終了・退院
rTMS療法終了後は、紹介元のかかりつけ主治医の病院へお戻りいただきます。
